しょういち的こころ リターンズ

アクセスカウンタ

zoom RSS 誤解され続ける政治家 小沢一郎  (とことん嫌われる政治家 小沢一郎)

<<   作成日時 : 2007/10/09 01:19   >>

ブログ気持玉 0 / トラックバック 3 / コメント 9

「世界」という左翼論壇に小沢党首が「ISAF参加」を表明したことが自民のみならず、民主党内でも物議を呼んでいます。

この論文などをはじめ小沢さんの「テロ特措法」に対する態度は「政局」と解釈されています。

ここに「小沢一郎 政権奪取論」という本があります。これは「論座」という朝日新聞の月刊誌で2005年10月号から12月号に載せられた記事が一冊の書籍となったものです。

この時期は小沢さんが民主党党首になる前のときです。

このときから小沢さんは「ISAF参加」をほのめかしています。

この本のp184に

−いま、お話になった、ベトナム戦争に行かないけど湾岸戦争に行くというのは、自衛隊派遣のお話だと思いますが、これはアフガン戦争に行くけど、イラク戦争に行かないということになるのですか?

小沢−いや、アフガン戦争もイラク戦争も、ベトナム戦争と同様、アメリカの戦争です。
特にアフガン戦争については、ブッシュ大統領自身がそう公言した。ただ、タリバン政権崩壊後は、アフガンの治安維持のために国連のPKO部隊が派遣された。それに対しては、国連の重要な一員として当然、部隊派遣も含めて可能な限りの協力をしなければならない。ところが、日本はそのPKOに参加していない。アフガンでもイラクでも、アメリカの戦争に参加しておいて、国連の正式な平和活動であるPKOに参加しないのだから、政府の対応はめちゃくちゃです。


との記述があります。

彼にしてみれば、「給油活動」に反対するのは参院選に勝利したから政局にするためではなく、信念だった事がわかります。

自民党の山本一太や片山さつきをはじめとする信念の無い政局の流れに乗るだけの政治家は、小沢さんの言動を「政局」と決め付けていますが、事実は違うのです。民主党の議員もそう思っている人が多いのではないのでしょうか?(枝野さんが代表的と思います)


次の反論が「国連至上主義」が絶対に正しいのか?という問題です。

これに対しても小沢さんは同書のp186でこう答えています。

−しかし、なんでもかんでも国連にゆだねるというのはどうでしょうかねえ。振り返ってみると、国連も結構、間違えていますからねえ。

小沢−たとえ間違っていても、多数で決めたことはしょうがないんです。少数の側にいて「こっちの方が正義だ」と言ったとしてもしょうがないでしょう。民主主義は多数が正義なんです。それ以外に方法がない。人間は神様じゃないし、どの国も神様じゃあない。アメリカも日本も間違いを犯す。国連にはほぼ全世界の国が参加しているわけですから、多数の国がいいと判断したものに従う以外にないんです。


これら一連の問答を通して感じられるのは小沢さんは「日本国憲法無効」論者ではないかと思うのです。

日本国憲法無効論というのは「憲法としては無効だが講和条約としては有効」という考え方です。

ではどこに対する「講和条約」かというと、アメリカではなくアメリカをはじめとする連合国なんですね。

「国連」は日本では「国際連合」の略ですが「United Nations」とは本来は「連合国」です。

日本は「講和条約としての日本国憲法」を受け入れたまま、「UN」に加盟したわけです。

これを同書のp31に次の発言があります。

湾岸戦争は黒船

小沢−僕はやれることは何でもやるべきだと言うことを言いました。日本人は今、みんな忘れているんだけど、国連加盟問題で日本は3度、自らの立場を表明しているんです。最初は1952年の「国連加盟の申請書」。次が56年12月の国連総会で日本の加盟が全会一致で認められたときの「政府表明」。そして加盟が決まった後の国連総会での重光葵外相の演説です。これらの中で、日本は「加盟国の義務を、日本が有するすべての手段を持って履行する」と宣言し、誓約しているんです。
そのとき日本国内でいろんな議論があったことは知っている。憲法上の制約があるからいかなる手段でも、というのがいいのかどうかという議論もあった。しかし、日本はあらゆる手段をもって協力するといって申請書を出し、声明も出し、国連総会で外務大臣が演説もしたわけです。つまりは、そのときすでに、加盟国の義務を果たすという日本の意思決定がなされているわけです。


ここでいう「いかなる手段」というのは「地上軍による武力行使」に置き換えてもいいでしょう。

これに対し、自民の議員は「地上軍派遣こそが違憲である。」と反論しています。

小沢さんはおそらく「連合国に対する講和条約でしかない日本国憲法は連合国つまり国連の決定事項に対する行動は講和条約違反ではないから違憲ではない」ということではないのかと思います。


昨年の改憲論者の安倍さんとの党首討論の際「占領下に制定された憲法は無効ではないか?」と安倍さんに質問しています。このことからも小沢さんは「日本国憲法無効」論者といえるのかなと思います。


自民党議員こそ「日本国憲法を「不磨の大典」と考えているのではないかと思います。
それでいて、拡大解釈を重ねているという矛盾があるのではないか?と思うのです。


小沢さんは「湾岸戦争」時の自民党幹事長でした。このとき日本は国内世論や役人の憲法解釈にとらわれ「カネ」を出しただけで、国際貢献が出来ませんでした。
このときに小沢さんの「武力行使」を伴う国際貢献(つまりは自衛隊員の「命」を伴う)は「国連中心主義」と表明することにより、連合国に対する講和条約である日本国憲法には違反しないというプリンシパルを確立したように思われます。

同書のp39にこのようなエピソードが小沢さんが語っています。

小沢−湾岸戦争が終わって、日本はペルシャ湾の機雷を除去するために掃海艇を出したんです。派遣された掃海艇の隊員が帰ってきたときに慰労の会を開いた。そのとき聞いた話ですが、隊長がサウジアラビアの米軍の司令部に行って「遅くなってすみません。しかし日本は130億ドル、国民一人当たり100ドルのお金を出しました。」と話したそうです。すると相手の将校が、懐から財布を出して、「100ドルで済むならこんな楽なことはない。僕は君に100ドルやる。このカネで君が僕の代わりに戦ってくれ」と言ったそうです。その隊長はものすごく恥をかいたと話していた。


自民を含め世論は「給油はそのリスクの割に国際的評価(つまりはアメリカからの評価)が高いからいいのだ。」という考え方が多いのですが、上記エピソードを聞くと「給油活動」に対する本音はどうなのか?という疑問が残ります。


安倍さんも理念の政治家でしたが、小沢さんも理念の政治家だと思います。
しかし、理念の政治家は敵が多すぎるのです。

安倍さんはそのため「中途半端な」退陣を余儀なくされ、小沢さんは「何でも政局」と誤解される。

そういった意味では、この件に関してだけは小沢さんの態度は支持したいものです。

反論カモン!!

人気blogランキングへ参加中 クリックお願いいたします。

テーマ

関連テーマ 一覧


月別リンク

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!
ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。
→ログインへ

トラックバック(3件)

タイトル (本文) ブログ名/日時
民営化郵便局のことを、どれだけ知っていますか
昨日の新聞に、民営化された郵便局で定額小為替購入の際の手数料が10倍になっていたことに衝撃を受けた内容の投書が載せられていました。投書の主は40代後半の主婦。 この10円の手数料が100円になったことは、全世帯に配布され ...続きを見る
とむ丸の夢
2007/10/09 11:05
弾圧にグローバルな怒り・24都市でミャンマー抗議デモ
    ||| 世界24都市でミャンマー抗議デモ |||ミャンマー独裁政権「血の弾圧」に抗議して 世界24都市で抗議デモ 世界を無視する独裁者に届くか? 英国が新たな経済制裁をEUに提案 ...続きを見る
米流時評
2007/10/10 09:17
【ISAF参加】小沢流の保守層へのパフォーマンスか、真剣に言っているのか
MSN産経ニュースより http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/071007/plc0710071946003-n1.htm 小沢氏、アフガンへの陸自派遣「政権取ったら実現したい」 2007.10.7 19:46  インド洋での海上自衛隊の補給活動継続の是非が今国会最大の焦点となる中、 民主党の小沢一郎代表が9日発売の月刊誌「世界」11月号に寄稿した論文で、アフガニスタン本土に展開する国際治安支援部隊(ISAF)への参加を「政権を取ったら実現したいと思う... ...続きを見る
サラリーマンやってる猫の一匹集会所
2007/10/12 01:48

トラックバック用URL help


自分のブログにトラックバック記事作成(会員用) help

タイトル
本 文

コメント(9件)

内 容 ニックネーム/日時
私は、かつて自由党を担当していて、多少は小沢氏のことを知っていますが、決して「理念」の政治家だとは思えません。「理念」を「頑迷」と置き換えるならば別ですが…。
阿比留瑠比
2007/10/09 08:43
僭越ながら、反論をば。
例えば、A・B・C級に関係なく靖国合祀を認め、閣僚参拝も認めていたかつての小沢氏は、今の小沢氏ではない。
「変節をも恥じない理念の持ち主」という意味でならば、彼も「理念の政治家」だろうが…。

>日本国憲法無効論というのは「憲法としては無効だが講和条約としては有効」という考え方です。
これは、「新無効論」のことしょうが、新無効論は、帝国憲法75条に違反して、天皇が大権を行使できない時期に改正したのだから、現行憲法は無効。ただし、GHQとの間で交わした条約としては有効というもの。
一方、旧無効論は、ヘーグ条約違反だから無効というもの。しかし、旧無効論は、下位規範のヘーグ条約に抵触するから上位規範たる憲法が無効という致命的な欠陥を持つ。しかも、憲法に有効性を一切認めないのだから、戦後の一切の法律行為は無効であり、法的安定性に欠ける。

昨年の党首討論で小沢氏は、旧無効論の立場から「無効ではないか」と安倍氏に誘いをかけたのであり、新無効論の立場から主張したものではありません。
風来坊
2007/10/09 11:08
小沢氏の憲法解釈を簡単にまとめると、日本の為でなければいいというものです。憲法で禁じてるのは日本が日本の為に武力行使をすることで、日本の為でなければ憲法の埒外ということで、違憲ではないとなり、合憲となる。また、日本の武力を行使するのが日本でなければ日本が行使するわけではないとなって、憲法の埒外ということで、違憲ではないとなり、合憲となる。これが小沢の理屈です。
日本の為には戦わせも死なせもしないけど、世界の為なら戦っても良いし、死なせても良い。ということでもあります。

日本の武力を日本以外のものが日本の為でなく使うなんて一見馬鹿げてるように思えますが、このような武力の在り方は一部で強く支持や共感を得てる考えです。これは世界連邦運動の世界連邦警察軍の考え方です。
参照
http://www.jinruiaizenkai.jp/profileshinbun06-2-7.html
sadatajp
URL
2007/10/09 20:03
小沢が本心からそうしようと考えてるのかどうかは疑問に思うのですが、小沢の主張は世界連邦運動の考え方そのものです。国連至上主義の発展形である世界連邦運動の考え方です。常任理事国が拒否権を持つ今の国連ではない世界政府としての国連を至上とする国連至上主義の世界連邦運動の考え方です。

小沢の理屈では日本国憲法は有効です。世界連邦運動の考え方では各国が主体的に武力を行使することは禁止されます。日本が主体的に武力行使することを禁じる現日本国憲法9条は世界連邦運動が求めるそれにピッタリと合致するものなわけです。世界連邦運動は日本の憲法9条を世界各国に広めたいと考えてます。各国がそれぞれ自国の軍を主体的に動かすことを禁じる為に。ですので当然日本の憲法9条は有効なままとされます。改憲されるとしても主体的な武力行使の禁止は今以上に強化され、国連の為に使うことだけが容認されるものになります。小沢の主張してる改憲はこれです。昔から。小沢も改憲派ではありますが、日本の自主独立を願っての改憲とは全然正反対のものなのです。
sadatajp
URL
2007/10/09 20:04
阿比留さん コメントありがとうございました。

>「理念」を「頑迷」と置き換えるならば別ですが…。

どうぞ置き換えてください。(笑)

単に小沢さんの主張は、参院選後のことではなく参院選前(かつ民主党党首就任前)からのものだったところを紹介したかったというところが本音です。

@隼人正
2007/10/09 23:03
風来坊さん コメントありがとうございました。


>「変節をも恥じない理念の持ち主」という意味でならば、彼も「理念の政治家」だろうが…。

阿比留さんにも指摘された点ですね。(笑)

このエントリーは小沢さんの主張は「湾岸戦争」から変わっていないのではないか?ということです。

その根底に彼は日本国憲法が「連合国に対する講和条約である」という無意識な意識があるのではないかと感じたということです。
@隼人正
2007/10/09 23:08
sadatajpさん コメントありがとうございました。

>国連至上主義の発展形である世界連邦運動の考え方です。

うーん、なるほど。
それで、横路さんと連携ができるということでね。

でも私は「日本改造計画」の精神がまだ生きているのではないかと楽観的に考えているのですが・・・


@隼人正
2007/10/09 23:16
小沢は理念以前にセンスがないよ。
だって、アフガンとイラクを「アメリカの戦争」って言っちゃうくらいだもの。
イラクはともかく、アフガンはどう考えても「テロリストvsアンチテロリスト(自由貿易体制側)」という構図の戦争。

無理矢理アメリカを持ち出すのは、政局のためとしか考えられない。
chun
2007/10/14 20:27
chunさん コメントありがとうございました。

>無理矢理アメリカを持ち出すのは、政局のためとしか考えられない。

その考えは正しいと思います。野党は常に「政局」を考え政権を取ろうとする訳ですから。それが責任政党としての役目でしょう。

ただ、小沢氏の理論は参院選に勝ったから突然言い出したわけではないということです。
@隼人正
2007/10/15 21:06

コメントする help

ニックネーム
URL(任意)
本 文
誤解され続ける政治家 小沢一郎  (とことん嫌われる政治家 小沢一郎) しょういち的こころ リターンズ/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる